私は、もしニワトリと「臆病さ」をテーマに決闘をしたら、残念
ながらそのニワトリも２秒でノックアウトするレベルに
びびりグランプリです。新規改修2課の福本です。
こんにちは。すっかり冬ですよ。
そんな私が、現場立ち会いという仕事で、やはり全身の産毛が
一気に抜け落ちるような思いをした話をすることにします。
（ほんのちょっぴり脚色していますが基本的にノンフィクション
です。）
それはとある現場の夜間施工に立ち会った時のことです。
その現場は下地の関係やビル管理会社の関係で２回ほど
施工を見送りバントしていて、これ以上そんなマネをした日には、
想像するも恐ろしいデッドボールを食らうことは確実でした。
（これ以上施工延期してCLに迷惑をかけるわけにはいきません）
私の習慣として、現場立ち会いの前は通例、一度布団に
もぐりこみ「行きたくない行きたくない」と、とにかく隠れて
一人思い切りだだをこねてみるようにしています。
が、それで施工中止になったことはありません。ですよね。
いや、というのも、自分なんかより知識も経験も段違いな
職人さんがいる中で、指示監督する立場をこなさなければな
らぬプレッシャーはなかなかこたえるのです。知らない言葉の
意味を何度も繰り返し聞いたり、施工方法をきちんと説明
できず怒らせてしまったり。
もちろん一度請け負った仕事です、毎度背水の陣で現場
に臨みます。
今回看板を施工する店舗は駅の目の前。ちょうど古くなった
その駅を改修するのと同時に駅ビルいっぱい建てちゃおう的な
ロケーションで、あたりは工事現場だらけでした。
その改修工事を行っている数社は、名前を聞いただけで
その圧力に押しつぶされそうになるような、名だたる建設会
社のお名前が、工事現場の壁にずらり。うんうん、あるある。
まあ関係ないっしょっと、看板を取り替えるそのお店に振り返ると、
イヤーーーーッ！！お店の前に2トントラックがガンガン陣取って
るーーー！！
めっちゃ関係あった、もうほんとアダムとイブくらいすんごい
関係あった。
あかんやん、、、わてらも看板工事にユニック車
（トラックにクレーンが付いた車）使うけん、
そんなところにトラック止められたら邪魔で工事できない
じゃない！！もうほんと、ひろむおこだよ！！おこ！！
（ひろむは下の名前です。）
僕はクールでスマートでポーカーフェイスな人間なので、
ヒートアップしたおこな気持ちはぐっと心にしまいこみ、
厳つめの看板職人さんと一緒に交渉してもらおうと、やっぱり
賢い妙案を既に思いついていました。がその案はコンマ２秒
で却下。そうでした、僕の仕事でした。
いっそ何もかも捨ててギリギリの終電で海に行くか、
３分くらい検討しましたが、これ以上の施工延期は、
どう考えても許されないという結論に紙一重で至りました。
（当然です）
PASMOを握りしめていた自分に喝を入れ、威圧感を放っ
てやまないその工事現場の重々しい扉を開けるべく、歩き
出しました。自分を少しでも厳つく見せる為に、ヒップ
ホップ的な人をイメージして、キシリトールガムをくちゃくちゃ
噛みながら、突入しました。が例によって効果は全くあり
ませんでした。
「トラックどかしてください！」という言葉をオブラートに３枚くらい
包んで５、６人の巨漢の職人さん達にやんわりこっそり事情を
説明し懇願したところ、威厳ある雰囲気の職人さんが一言。
「いやーそれは無理だわ、俺らも使うわけだし」
（これも当然です）
はいー、却下。よし、海行こ。海。はい、決定。そうしよう。
無理だわ、
俺ほど施工管理という仕事が向いていない人間もいない
ものね。そうそう、うん、、、っっホ！！！？？！！
そ・う・だ！！施工管理！！現場監督！！いるはずだ！！
同じ役回りの人がその工事現場にだって！！
僕の奇跡の起死回生のアイデアから、どうにかこうにか現場
監督さんをを呼んでもらい、ご迷惑をおかけすることを
承知の上、お互い様ということで許可を頂き、なんとか２トン
トラックを少し動かしてもらうことになりました。
やるじゃん俺、ナイスじゃん俺！！！
（冷静に考えると至って普通のことだよ、キミ）
はてさて、そんなこんなでなんとか無事に工事を終えました。
仕上がりは素晴らしく、苦労のかいあってか、新しい
看板は誇らしげにLEDを光らせているようでした。
近日、高校からの腐れ縁の友達とそのお店の前を
通ることになりました。思い出される手に汗握る一世
一代の大勝負。
「どうよ、なかなかいい感じの看板に
変わったっしょ」と隠しきれないドヤ顔で尋ねたところ、
「前の看板、どんなだったか覚えてなくて、何が変わったか
正直あんまわかんないわ笑」
当たり前の風景が少しかわっても意外に気づかないものですね、、、
だからこそ奥深くって、燃えてきます！
今週も残り頑張ります！ビシバシご指導の程、
よろしくお願いします！
